ミライの音~ゆるゆるな人生の楽しみ方

趣味のドライブや音楽、バンド、地元三重県の情報など綴ります

野球選手が夢だった

今をさかのぼること32年前。

大学一年生の僕は京都の大学に通い始めた。

サークルでできた友達の家に遊びにいったときに出会ったアルバムが、

KANの「野球選手が夢だった」でした。

 

KAN「野球選手が夢だった」

 

当時「愛は勝つ」を大ヒットさせ鳴り物入りで発売となったCDである。

ひねくれ者の僕はヒットした曲をあえて聴かない主義だったので、もちろんこのアルバムも興味がなかった。

友達の家に行ったときにこのアルバムが流れていた。

「ハイハイ愛は勝つの人でしょ」とバカにしていた僕はこのアルバムに次第にのめり込むことになる。

1曲目は「愛は勝つ」。

もうテレビ、ラジオで何度も聞いて正直飽き飽きしていた。

 

2曲目「恋する2人の834km」

遠距離恋愛ってこんな気持ちなのかな、と恋愛初心者の僕は考えた。

 

3曲目「けやき通りがいろづく頃」

ミディアムバラード。ピアノの伴奏とスケールの大きな展開とコードの展開が今までのPOPSではあまり聞いたことない感じ。なんだろこの感じ。

 

3曲目を過ぎるころ、自分がこのアルバムに引き込まれていることに気づいた。

KANっていいんちゃうん!

 

そして数曲聴いた後に流れてきた曲に完全ノックアウト。

その曲は「1989(A ballade of Bobby &Olivia)」

ピアノのイントロから始まるこの曲はミュージカルのようなドラマを見ているかのような徐々にドラマチックに展開していく。

切ない歌詞とピアノの美しい音色に引き込まれていった。

途中から回想シーンのようにアップテンポの展開になり、ありきたりな恋愛小説なんかで聞くような話が展開される。

アップテンポな回想シーンが終わり、再びイントロと同じピアノだけのフレーズに戻る。ありきたりな恋愛小説のような話も二人にとってはかけがえのない思い出だということが分かる。

 

今は二人とも好きな人がいて、別々の生活をしている。

だから、会わないほうがいいし、電話もしてきちゃだめだよ。

と、なんとも切ない歌詞が胸をキュっとさせます。

 

この曲が終わって、切なくなっているところに、最後の曲

「君が好き胸が痛い」というピアノとボーカルだけの曲が流れる。

あー、KANめっちゃいい!

と、大ファンになったのです。

 

こんなに一気に好きになったことは初めてで、なんでかなと考えたら、中学くらいのときに友達がBillyJoelが大好きで、よく聴かされていた。当時まだ青かった僕はBillyの良さは分からなかったけど、おそらくあの時に聴いていたBillyがあったから、すんなりとKANの曲も受け入れることが出来たのかなぁと、意味のない分析をしてみた。

 

その後、このアルバムを買おうと思ってもなかなか店頭に置いていなくて、レンタルにもなく中古屋にもなかったので、あきらめかけていたところに、最近Amazonで検索したらなんと復刻版が出たというではないですか。

ということで思わず久々にCDを買ってしまいました。

 

しばらくはヘビロテで聴いて青春時代を思い出そうかな。